中学部2年生 アントレプレナーシップ教育(前編)

中学部2年生は総合的な学習の中でキャリア教育に力を入れています。その中で、「アントレプレナーシップ教育」すなわち「起業家教育」の取り組みをキヤノン中国とタイアップで行いました。

起業家教育とは、起業家や経営者だけに必要な特殊な教育ではありません。高い志や意欲を持つ自立した人間として、他者と協働しながら、新しい価値を創造する力など、これからの時代を生きていくために必要な力の育成のための教育手法です。チャレンジ精神、創造性、探究心等の「起業家精神」や、情報収集・分析力、判断力、実行力、リーダーシップ、コミュニケーション力等の「起業家的資質・能力」の育成を目指すものです。

今回のキヤノン中国と行った取り組みには、3つのステップがありました。
①出前授業によるはたらくこと・モノを作り売るまでのプロセスの学習
(同時に、「カメラ・写真を使って新しい使い方を提案しなさい」という課題出題)
②グループごとにニーズ調査・ターゲット明確化・企画開発・プレゼン準備
③キヤノンオフィスに出向き社員の前でプレゼンテーション


①出前授業(6月14日)

キヤノン中国出前授業  はたらくことの意味を学びました。

「はたらく」ってなんだろう。生徒の多くが仕事を始める令和10年頃、今ある仕事は大きく変わっているかもしれません。しかし、「はたらく」ことの普遍的な意義は「傍(はた)」を「楽(らく)」にすることである、といった本質にせまる授業を行っていただきました。
そして、学習したことを元にキヤノンから生徒に1つの課題が出されました。

この課題に向かって4つのグループに分かれ、3週間の制限時間で取り組みます。4つのグループに与えられた〇〇に入るテーマは、
A 家族の絆のために!
B 北京日本人学校のために!
C 北京市のために!
D 日本&中国、両国関係のために!


②ニーズ調査・ターゲット明確化・企画開発・プレゼン準備(6月17日~)

思いつく限りのアイディアをホワイトボードに書き出す作業から。

どのグループも、答えの無い問題に頭を悩ませます。少しずつグループでアイディアを寄せ合いながら、誰も考えたことのないアイディアを探り出します。ターゲットを明確にし、仮説を立て、はたして本当にニーズがあるのか、グループで協力してニーズ調査まで行います。

プレゼンテーションは見る人にとって分かりやすく説得力のあるものに工夫します。

振り出しに戻って1から考え直す班もありました。何度も意見を交わしながら、プレゼンの準備をすすめます。発表は各班10分。スライドを分担して作成し、最後は合体させてチームでの発表に臨みます。


③プレゼンテーション(7月5日)

キヤノン中国の実際の会議室をお借りして社員の方々の前でプレゼンです。

キヤノン中国の会議室の巨大なスクリーンの前で、キヤノンの社員に対して企画を提案します。緊張の中、これまで準備してきたアイディアを堂々と発表しました。

4グループのどの発表も「ターゲットが明確に定められていてすばらしい」「ソリューションが多く考えられていて良い」など、高い評価を頂きました。全ての発表後、審査をして頂き、最も優れた企画・提案をしたグループの発表が行われました。

普段の授業では、答えが1つ定められた問題を、素早く確実に最短距離で導き出すものが大半。しかし、これからの時代を生き抜く上では答えのない問題にむかってチームで解決していく力が求められます。今回の取り組みはまさにこうした力を養うものとなりました。